人の視覚情報から得られる記憶のインプットというのは大した物らしい。
あからさまな物は間違い探しでも瞬時に気付く様に、見慣れない酒のパッケージがあれば陳列売場でもやはり目に止まってしまう。
それがこちら。
Vマーク ストロングチューハイ DRY!
商品説明
皆さんはデカデカと真正面から主張してくるこのマークを見かけた事があるだろうか?
Vマーク。VALUE PLUS。
そう、こいつはプライベートブランドなのでございます。
ここで例の安酒の危険度を判断できる例の表を見てみましょう。
LEVEL1 メーカー直 | → | 安全率高 |
LEVEL2 専売 | → | 怪しい |
LEVEL3 プライベートブランド | → | WARNING |
お分かり頂けるであろうか?
これは紛ごう事なきLEVEL3 WARNINGなのである。
ただでさえ味が犠牲になりがちな安酒界において、業界の標準価格を下回るプライベートブランドは最大限の警戒が必要である。超低価格はもちろん企業の弛まぬ努力の結晶であり、我々ユーザーからすれば非常にありがたいのですが…
残念ながら低価格を攻めすぎるた結果、製品として崩壊している可能性が少なくないのがこのプライベートブランド。
更にそのストロング系ともなると危険度が尋常じゃなく跳ね上がるのです。
そして今回のこのVマークとやらはどこが作っているかと言うと
この商品は私鉄系スーパーマーケットの共同開発商品です。
Vマーク ストロングチューハイドライ
さあ盛り上がって参りました!
これぞプライベートブランド酒。陳列されているを見付けてしまった事に期待と恐怖でレジに行きましたとも。
開幕から飲んでもいないのに言いたい放題ですが、良い所ももちろんございます。
まずはプライベートブランドといえば何よりその安さがウリですが、同じタイプで低価格であるストゼロドライのAmazon価格¥119(税込)に対し、こちらはそれを下回った¥108(税込)となっております。
素晴らしい安酒でございますね。
そしてもう一つ、いつもの良くある注意書き欄の記載がこんな感じになってます。
大体この欄というのはお問い合わせ番号とURLがちっちゃく書いてあるだけなのですが、Vマークブランドは非常に丁寧にお客様相談室への案内、デカデカと書いた電話番号。さらには普通ではあまり記載しない営業時間まできっちり案内しているという徹底ぶり。
企業として当たり前といえばそうなのですが、缶チューハイの貴重なパッケージ枠をここまで使ってきちんと案内しているのは、地味な部分ですが非常に好感が持てるポイントだと思います。
遅くなりましたが、とりあえず分かる範囲での基本情報を整理しましょう。
基本情報
◆開発→私鉄系スーパーマーケット共同開発
◆発売期間→不明
◆ベース→スピリッツ、ウォッカ
◆アルコール度数→9%
◆プリン体&糖質→共にゼロ
では気になる原材料を見てみましょう。
原材料チェック
ベースはまあそうだろうなといった所ですが、ちと気になるのがこのネオテームという物。
無糖DRYを名乗っているのに甘味料を使っているとはこれ如何に…?
あとは柑橘抽出物とザックリまとめられておりますが、一体何が入ってるんでしょうね。
まあとりあえず注いで行って参りましょう。
グラスに注いでみる
なんと注ぎ出した瞬間からすんごいライム的な柑橘臭がガツーンと広がっております。
全然不快では無いので個人的には歓迎できるのですが、これ本当に無糖DRYなんだよな…大丈夫か…?
色味は当然の様に無色透明。
炭酸に関しては結構高評価出来るかもしれません。注いでからもなお細かい泡がぷくぷく出続けているので、後半になっても爽やかさが持続するかも?
期待と恐怖が更に増して来ておりますが、遂に対決すると致しましょう。
実飲レビュー開始
ん゛ん゛っ!!?
結論から言うと、全然不味くは無い。
しかしこれはライムの香りがとんでもなく主張し過ぎて、無糖DRYと言って良いのか怪しい!
どれくらい強いかと言うと、醤油ドバがけした海鮮丼を食べていても口の中にライム的な香りが残るくらい強いのです。ただ不快というわけでは無い感じですけどね。ちとやり過ぎな気がします。
特に二口目からはライム感が強すぎてしつこいです。
あとなんか謎の甘さが若干あります。これも不快では無いので雑味って程のものではないですが…
味的にはファーストアタックでライムがドカンと来て、そこからちょっと甘さがあってアルコールが来る。そしてまたライム感が戻って来るといった感じです。
柑橘とちょっとした甘味料の甘さがあるので、9%のアルコール臭さはほぼ無く、飲み口もスッキリしていて飲みやすくはありますね。
なのでこれ、はっきり言って甘さ控えめ&柑橘盛り盛りのライムトニックです。
無糖DRYでは無い!
ただ評価出来るのは、チューハイとしての完成度自体は別にまあ悪くないという所。
9%帯の最大のネックは隠し切れないくっさいアルコールであって、特にプライベートブランドはこの処理がし切れずに全体が崩壊してしまいがちです。
しかも無糖DRYなんて早々誤魔化しも効かないですしね。
プライベートブランド+無糖DRY=薄めた消毒液と言われてしまう事を回避する為、低価格をキープしながらも試行錯誤した結果、柑橘の香り付けと若干の甘さを足していったんだと思います。
結果として無糖DRYと言うにはツッコミを入れざるを得ないレベルまで行ってしまいましたが、居酒屋でライムトニックを頼んでこれを出されたらまあ別に飲める範囲には完成されていると思います。トニックウォーターって程甘くはないですけどね。
何というか普通のドリア頼んだのに、食べてみたらカレードリア風の味がしたって感じです。
これはこれで悪く無いけどそうじゃない。違う。って言いたくなるやつですな。
総評とあとがき
はい完飲でございます。
飲み進めていくとライム感がほんとに強く残りますね〜…
個人的には飲みやすくはあるのでいけますが、多分これダメな人はとことんダメかもしれません。
ただし低価格プライベートブランドとしては中々上々な出来だと思いますので、一本試してみてイケる人はネットでまとめ買いしても良いかもしれません。
東急ネットスーパーだと1本97円(税込)と激安になっております。
では!
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成分表
成分 | 100mlあたり |
エネルギー | 53kcal |
たんぱく質 | 0g |
脂質 | 0g |
炭水化物 | 0g |
ー糖類 | 0g |
食塩相当量 | 0.05g |
プリン体 | 0mg |